こんにちは!
ジーンズソムリエ&Brand producer雜賀です。
弊社もいよいよ5年目に突入しました。
今日は、ちょっぴり振り返り。
私がまだ中学生の時、尊敬する父が亡くなってしまいました。
母は、結婚前は幼稚園教諭でしたが、現場復帰がとても難しく、しばらくは父の会社で働いていました。
何不自由なく、いわゆる『お嬢様育ち』だった母は、会社ではコピーくらいしか出来なかったのが、悔しかったらしく
「女の子でも、これからはずっと仕事する時代だから、自分にしか出来ない仕事をしなさい。」
と、言うようになりました。
父が亡くなるまでは
「女の子は仕事なんかしなくていい。」
と言ってましたから、その変化に驚きを隠せませんでしたが、母もお勤めするうちにイキイキとしてきて、素敵になっていくのを見て、私は自分にしか出来ない仕事をしたいと思いました。しかも、生涯、現役で♡
高校生になって、お洋服が好きで好きでたまらなかったのと、絵画と書道が得意で、よく入選していたので、服飾デザイナーになる為に美大を目指す決意をしました。
・・・と、そんなこんなで私、ずっと必死でやってきたんだと思います。
しかし、尊敬する藤村正宏先生に出会って、今までにない衝撃を受けました。
「頑張らなくていいよ。仕事を楽しもう!」
「仕事のような遊び、遊びのような仕事」
「ロジック・テクニックは要らない。遊び心が大事。」
「これまでの常識が常識でなくなった。」
この言葉に衝撃を受けました。最初は「えっ・・・?」と、あまりに耳に新しい言葉過ぎて、頭の中が真っ白になるだけでした。
ですが、この出会い・言葉に救われました。
アパレル大不況時代が到来。ずっと業績の良かったWORLDでさえ、厳しい経営状況となりました。
SPA業態では、ロジック・システムが中心でした。いつの間にか、デザインも前年度の検証の上でディテールの足し算引き算で決定していました。今思えば、洋服が好きでない、センスのない社員にでもわかるようにする為だけのロジックだったと思います。
ずっと現場にいるからこそわかる。いつの間にか遊び心やオシャレ心がどこかに置いてきぼりになってしまって、ロジック中心、理論理屈でデザインしていました。
デザイナーがちょっと個性を出そうとデザインにディテールをいれると
「こんなものいらん!これがあるからって100人中何人の人が買うねん!!これを取ってワンマーク上代下げた方がよっぽど売れるぞ!!」
と却下されるので、デザイナーのセンスやアイデアも全く必要なくなり、挙句の果てにはリストラ対象になる職種となっていきました。
アパレルデザイナーは洋服をデザインするのではない。その人をどうキラキラと輝かせるかをデザインするのだ!!
不況になったのには、いろんな原因があると思います。「衣・食・住」の中で衣が最も後回しになっています。
藤村先生のお言葉通り、もっともっと「好き」を全面に出して、まずはデザイナーが仕事を楽しんでいると、お客様にも喜んで頂けるのではないでしょうか?ただ、洋服をデザインするのではなく、お客様のライフスタイルまで輝かせるデザイン。既に、「食」「住」はしっかりとライフスタイルにアプローチされたデザインが多く、時代とマッチしています。
「衣」だけが、何故か時代の変化についていけていない。それは、洋服を楽しむ企画ではなく、道具や当てモノの様に作られている事も原因の一つだと私は思います。
私は、死ぬまでオシャレしていたい!だってオシャレしてお出掛けしたら、その何倍も楽しいから。
そして、日本にもこんな素敵なマダムをもっともっと増やしたいし、私自身、こんな風にカッコ良く歳を重ねていきたいと思います。
これが、今期からの経営理念。いくつになっても背筋ピ―――ン!白シャツとDenim♡カッコイイーーー!!!