原点を振り返る⑥

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タイトルとは全く関係ありませんが・・・(* ´艸`)

昨夜、ファミリーセールの打ち上げで北新地の一鶴さんに行って来ました!

ここの看板料理の「わかどり」と「おやどり」の食べ比べをしたところ、やっぱりわかどりが圧勝!!でした(o^―^o)

芦屋に戻ってから2軒目♡仲間で2時過ぎまで盛り上がりました。やっぱり仕事の後のビールは最高ですね!

 

<初めての企画検討会>

一点サンプルが上がってきました!

一点サンプル糸を送り終えてから一週間後、めでたく一点サンプルが上がってきました。その数何と!?200型以上あります。

それらをゾーン別に分類して、カリスマコーディネーターが組んだスタイリングに基づいてラックに掛けて<一点サンプル検討会>の準備をするのが、新人の私のお仕事。

先輩デザイナーが採寸・縫製チェックを終えたサンプルを預かって

「どう指示したらこんなに綺麗なニットが編まれてくるんだろう・・・?」

と不思議にさえ思いました。

 

ニットは糸の太さや形状を生かして、編地にしながら形にします。

線(糸) → 面(編地) → 立体(服)

 

布帛は生地の特性を生かして、シルエット重視でパターン(製図)と連動しながら形にします。

面(生地) → 立体(服)

 

要するに、ニットの場合、糸で見るのと実際に編地にして見るのでは、全然違います。編地(生地)の組織から厚みや柔らかさ・柄行きまで、デザイナーが好きに出来るのです!これって、やりがいあるし、面白過ぎませんか~!!!

 

↓当時の個人の編地資料ファイルは今も財産です。これはその一部です。

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だから、メイン素材の編地は、全てのニッターで共有して、ばらつきのないように調整したり、肉厚が偏らないようにゲージ(編み針の太さ)のバランスを考えて構成を組む必要があるんです。

 

スタイリング順に並べて、全体を見ると、ニットコート・POやCDは薄手から厚手・着丈短めから長め・・・という具合にしっかり構成されていて、「これぞ!!日本一ブランド ザ・CORDIER」という完成度でした。

 

『このMD構成出来る様になるまで、何年かかるんだろう・・・? 』

 

感動と共に、果てしない下積み期間を想像してしまったのを今でも覚えています。

 

 

一点サンプル検討会

CORDIER のエレガンスニットチームとカット(布帛)チーム・パタンナー・テキスタイル・生産、総勢60人位で丸一日かけての≪一点サンプル検討会≫が行われました。

それは何をするのかというと、フィッティングモデルにメインスタイリングから順に着用して貰って、全員で共有しながら、検討・修正します。

コーディネーターはスタイリング全体のバランスチェック、担当デザイナー・パタンナーは自分が担当した製品が指示通り上がったか報告し修正ポイントをチェック、生産は工賃の見積もりと、仮上代設定と合ってるかをチェック、テキスタイルは製品とテキスタイルの特性が合っているか?又、本生産に向けて、おおよその原料確保の目安をたてます。

新人はただただモデルの着替えのお手伝いとメモ!で、人から人へ走って渡す配達係!のみ。

 

こうして全ての商品は、≪カリスマコーディネーターの目≫ という、1つのフィルターを通して、テイストを統一します。これが、【トータルコーディネートブランド】の鉄則なんです。

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今は、こういう物作りしているブランドはほとんどありません。逆に、いろんな人のフィルターを持ってセレクトショップ風に構成するのが主流です。

 

この検討会終了後、各セクションの代表が集まって、上代設定やメイン素材確保の数量決定・色展開の見直し等を調整します。これか深夜まで終わらないとか!?

この時代のBOSS達は典型的な熱血型でした。

私は、ここで企画が学べる事がとても嬉しく誇らしく思いました。毎日夜中まで仕事してでも、一日も早く一人前になりたい!と思う様になり、テキスタイルの上司に

 

「Mさん、私、一日でも早く一人前になりたいです!!!だから、何でもやらせて下さい!」

 

と御願いしました。すると上司は

 

「いいですよ。まず5年のスキルを2年でつけれるぐらい鍛えてあげるわ~(⌒∇⌒) そのかわり、キツいで~!!!」

 

とご快諾。。。。

 

ここから、モーレツしごき教室が始まるのでした~(;^ω^)

 

 

続く。