百貨店から抜け落ちた大きなカテゴリ-~団塊ジュニア世代は何階なのか?

こんにちは!

ジーンズソムリエ&Brand producer雜賀です。

アパレル業について25年。当初はお洋服大人気で業界自体、絶好調でした。しかし、ここ5年で低迷し、アパレル業批判もよく目にします。

批判しても未来はない。その時代に合わせていろんな仕組みを生み出し、対応してきたからこそ今があるんだから。

今、消費者が何を求めているのか?

アパレル絶好調だった時代にあって今はない、何か大切な事を見失ってはいないか?そもそも、洋服とは何か?何の役割があるのか?そんな原点を模索していました。

まずは、私達、団塊ジュニア世代は一体どこで洋服を買っているのか?を探ってみました。

そもそも、団塊世代(70歳前後)が、私達団塊ジュニア世代(40歳半ば)の頃は、現在の百貨店のカテゴリー分類通り、4階の「ミセスフロア」で購入されていました。コシノヒロコ、レリアン、ヨーガンレール…etc、いわゆる「ミセスブランド」で購入していました。

今、私達団塊ジュニア世代は、4階のミセスブランドで購入するでしょうか?もう40歳超えたから、『そろそろ4階の落ち着いたミセスブランドを着よう。』なんて思わない。逆に、109の洋服を娘と共有する事はあっても、母が着ているミセスブランドは共有しませんよね。品質がいいのはわかりますが、あのシルエットは受け付けない。着ると20歳は老けてみえそうです。団塊ジュニア世代は、セレクトショップでのお買い物が主流。だから、自分の目的やライフスタイルに応じていろんなブランドからセレクト編集出来る世代です。

そもそも、年齢別でカテゴリー分類するなんて、意味があるのでしょうか?私は、もうそんな時代はとっくに終わっていると思います。

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【キャリアブランド】ってなに?

百貨店のフロアガイドの多くは

  • ・2階・・・ヤングフロア
  • ・3階・・・キャリアフロア
  • ・4階・・・ミセス(アッパー)フロア
  • と書かれています。

今、百貨店のバイヤー様と商談する時、【ミセス】の認識が違い過ぎて、噛み合わない事があります。というのも、弊社も今月末から、全国あちこちの百貨店で、POP UPとしてお取り扱い頂くのですが、どこのフロアで出店するかが悩みどころです。

【ミセスブランド】というのは40代を中心にターゲット設定したブランドの事をいいます。なので私は、百貨店有名ミセスブランドといえば、アンタイトル・23区…etcを思い浮かべますが、百貨店バイヤー様は今もまだコシノヒロコ、レリアン…の事をいいます。

【ヤングブランド】【キャリアブランド】【ミセスブランド】【アッパーブランド】の中で、ミセスブランドでないなら、団塊ジュニア世代は一体どのフロアなのでしょう??

アンタイトルや23区は【キャリアブランド】とカテゴリー分類されています。【キャリアブランド】と聞くと、〖仕事着〗と認識してしまいます。職場にも着ていける綺麗目でエレガントな服をコンセプトとしているにしても、ターゲットが曖昧過ぎて伝わりません。会社と家との往復だけしている人?会社で無難にいるための服??仕事戦闘着???そのカテゴリー、必要でしょうか?

40歳にもなると、子供も手が掛からなくなってきていますし、このご時世ですから、今まで専業主婦だった方も働き出す方も多いです。そういう、パートで午前中仕事して、そのままお友達とランチに行ったり、お稽古に行ったり、お子様の送迎したりと大忙しの「育児・家事・仕事に動き回っているリアル主婦」が一番多いと思うのですが、その人達がお買い物をするフロアが見当たりません。

ルクア・ルクアイーレはここのカテゴリーがしっかり展開されています。ルクア・ルクアイーレのカテゴリー分類は【モード】【トレンド】【ベーシック】とテイスト軸。これなら、必要に応じて、フロアを選定出来ます。

このカテゴリーが、百貨店ならではのチョイスで展開されれば、私も今まで以上に百貨店に通うだろうなあ。

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