原点を振り返る⑨

タイトルとは全く関係ありませんが・・・(笑)

 

今日は久々に終日内勤だったので、大好きな青木カレンさんとJUJUさんの音楽を聴きながら大嫌いな経理を片付けてました。

そして午後からは、もっと自分を応援するために♡

 

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ジャーーーン☆いちぢくとチョコのタルト!!

 

これで何とかエンジンかかったけど、まだ終わりません~( ノД`)

 

 

 

初・展示会を終えて・・・

1995年 5月展 スタート!!

いよいよ待ちに待った展示会がスタートしました!

OPENと同時に一瞬で満席状態。Shopのオーナーらしい上品だけど派手なおばさま方が沢山ご来場下さいました。

私達、新人はお茶くみ当番として展示会場に張り付いてました。時々、営業さんに呼ばれてフィッティングモデルをしたり、色を絞り込むのに好みを聞かれたりしました。

 

ここでの買い付けが半年後のお店の売上に直結するので、みんな真剣そのもの。特に5月展は冬物なので、コートやファー等、単価が高いので失敗出来ません。

 

そんな緊迫した空気を感じつつ、私は営業さんのお勧めする商品や、お客様に良く手に取られる商品をチェック!!

CORDIERのテイストや品質はとてもよく理解していましたし大好きでしたが、どうしても着る人の顔が浮かばなかった。なので、展示会場でお見かけするShopオーナーは、正にリアルモデルで参考になりました。

 

『こういう方が着る服なんだ!!』 と、ようやくイメージが固まりました。

 

 

とにかく、展示会場は終日活気付いてました。お茶当番だけでももうフラフラ、足は棒~(;^ω^)

でもそこは体育会系のワールドですから(笑) 気合いで乗り越えなければいけません!

 

 

 

細かいサイズ・仕様も規定があります!

CORDIERは上品でエレガントな高級ミセスブランド。

うつむいた時に胸元が見えるなんてお下品な事は許されません!だから、前下がりは14センチ以上下げてはいけません。

手を上げた時、裾から下着が見えるなんてもっての外!!!着丈もBASICでは56センチ以上カットしてはいけません。

 

研究の結果、前下がり14センチというのは、ミセスが露出出来る最大の寸法だったんです。

 

 

カリスマコーディネーターいわく

『ミセスはもう膝は出せない・二の腕も疱瘡(ほうそう)の注射が隠れるところしか出せない・となると、しわの少ないデコルテしかない!』

と。唯一露出出来る場所なので、究極に綺麗なネックラインにしましょうと、CORDIERのネックラインは直線ではなく、緩やかなカーブを描いて、女性らしく、優しい印象を与えるような工夫もしています。

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勿論、襟ぐりだけではありません。

AHや背中、肩先、ヒップ等、あらゆる体の曲線は独自のラインを開発していました。

 

サンプルUPして、試着して、チェックして、修正して・・・その内容は全員で徹底共有!!

担当者は違っても、それぞれのデザイナーが自分の個性を出しつつCORDIERらしさをKeepする・・・それが企業デザイナーの使命。所属ブランドで規定を守りながらも、常に斬新なデザインを出すのが仕事です。

 

 

ずっと『なんでここまで決めないといけないの?』と疑問に思っていましたが、展示会場でリアルなお客様を見て、そんな事がやっとお腹に落ちました。

今思えば、マンモスブランドならではの規則・規定は沢山あるけど、パワーと勢いが違いました!!当時の経験はもう二度と経験出来ない貴重なものです。

 

私は、この古き良きアパレルの卸時代を経出来た最後の年代です。

ここから卸事業中心からSPA事業中心、更にはコモデティ事業部中心へと激動の時代へと突入します。物作りから販売まで価値観や優先順位が大きく変わりました。

考え方を変える事が一番辛くてしんどかった。今までやってきた事を全て否定されてるように思えてならなかった。

 

でも、この激動に経験して耐えてきた事を書けるのは自分しかいない。この経験をしっかり書き残しながら、真理・天命について考えたいと思います。